ミニッツラップカウンター
仲間内でミニッツのサーキットを作り定期的に走行会を開くようになると自然とラップタイムが気になりだす。さっきのラップと今とでは何秒違うんだろう、バッチリ決まったこのラップは何秒で走れたんだろう。バトルできたってどっちが速いのか正確には判らないし、それにラジコンカーを走らせている以上はレースをやってみたくなるのが男の子としての健全な欲求ではないか。

そんな欲求はラップカウンターさえあれば簡単に満たされる。ミニッツに搭載できるラップカウンターは市販されているのでそれを購入すればいい。買えば済む話ではあるのだがその価格はミニッツレーサーがもう何台か買えてしまうほどで、見かけこそ立派なものの超が付くほど低予算で作られたサーキットには不釣合いというものだ。サーキットの何倍もするラップカウンターではおかしいじゃないか。低予算をとことん追求してやる。
そこでラップカウンター自作の決意をサーキットメンバーに通知、まずは資料集めに取り掛かる。前々から興味を持っていた「世界最強のトラポン実現」サイト(現在は消滅)を訪問、自作トラポン実現に向けての資料を集める・・・がそこはすでにデッドリンク集と化していた。時既に遅しか。
自作ラップカウンターとしてはこのサイトが唯一の「ここを参考に私も自作しました」という記事を見つけることのできる選択肢であるため、ここを諦めると全く一からの開発となってしまう。今の自分にそんな技量は無い。
幸い肝心なプログラムと回路図へのリンクは残っていたのでそれを入手、そこではじめてPICと呼ばれるワンチップマイコンと簡単な回路で作られていることを知る。説明文にはまだ意味の解らないコトバがたくさん並んでいたが、前例も多いのでこれなら自分でも作れそうだと前向きに判断、この回路をもとにミニッツ用としてアレンジして製作することに決定。いよいよミニッツに搭載可能な小型トランスポンダーの製作を開始した。
作業スタートとは言っても当時の私には電子工作のキットをいくつか作った程度の経験しかなく、ハンダ付けなどの技量はあるものの自分で回路を組んだことはほとんど無かった。これで本当に完成までたどり着けるのだろうかと不安がよぎる。
それでもラップカウンターを作るんだと言う目標が在ればなんとかなるのもで、それからは通販でのパーツ購入、PICライターの製作、PICのアセンブラによるプログラムの習得、テスト基盤の製作などをコツコツとこなし、約2ヵ月間でラップカウンターの完成にこぎつけた。

完成したトランスポンダーは、元となったLAP-EYEの回路を基本としながらミニッツレーサーへ搭載するため軽量・小型化している。パーツ同士を直接ハンダ付けし基盤を省略、ケースも収縮チューブで包むだけとした結果重量は僅か数グラムに収まった。シャーシへ搭載しての走行でも重量による影響は無いと言っても良いほどで、小型化の目標は十分に達成できたと思っている。
課題が残ったのは取り付け方法。少しでも安価に済ませようと採用したコネクターはクラッシュで外れてしまったり、接触不良を起こすことが何度かあった。シャーシへ搭載する位置についてももう少し考慮したほうが良かったかもしれない。
それに今になって改めて回路を見ると、まだまだ改良できそうな点がいくつか目に付く。パーツや回路の見直しでもっと小型化ができるし、赤外LEDの出力ももっと上げられるはずだ。またミニッツに力を入れることがあれば、もっと小さなトランスポンダーを製作してみたいと思う。

受信側はPCと接続して使う仕様。某測る○ジャーのような携帯型は、自作サーキット以外での使用を考えなかったので採用せず。< ちなみに初期はノートPCの調達ができず、事務所のデスクトップを運んで使っていた。
写真のノートPCの後ろにある黒いものが受信部で、メインストレート中央に設置してある。ミニッツとは言え一番スピードの出る箇所に設置してきちんと計測できるのかという心配はあったが、接触不良や同時通過以外でのカウントミスはほとんどなく逆にゲート近くを通過する時のミスカウントが問題になる事のほうが多かった。
ラップカウンター導入後の走行会ではタイムアタックやレース開催など、それまでにない楽しみ方ができるようになった。
ラップタイムが確認できればセッティングや路面コンディションなどの違いを判断できるし、技術の向上も数値として確認できる。大勢でのバトルはもちろん楽しいものだが、このラップカウンターはミニッツを走らせる楽しみを何倍にも大きくしてくれた。
自作ミニッツサーキットは、このラップカウンターによって初めて完成したのかもしれない。
