京商カップ2006中国ブロック大会 レースレポート
会場へ出発
レース当日の朝は、少しでも体調を整えておこうと遅めに布団から出た。いつものレースなら早朝4時起きなんてのはザラにあるが、今日のレースは地元おもちゃ王国内での開催。朝一番のパドック設営やエントリー受付けをばっさりとチーム員に託し(ホントすいませんでした)、家族全員でお弁当片手に行楽気分での出発となった。
会場へ到着すると当然のことながらチームフジモデルのテントは設置済み。家族はアトラクションへ向かい、私は早速シャーシのチェックを始める。ダンパーを確認、アライメント調整をしていると今日の総エントリー数が90チームを超えているとのこと。ここ最近関西地区では京商カップが大変な盛り上がりを見せており、先に開催された関西Aブロックでも91チームもの参加があった。今日のエントリーを見ても半数近くを関西勢が占めるのではと思うほどで、更に数だけでなく全体のレベルもどんどん高くなっている。毎年の事ながらこの激戦区に参加するのは気が重い。
フジモデルRが参戦するRクラスには42チームがエントリー、ファイナルの常連が名を連ねている。その中で上位3チームにファイナルの出場権が与えられるが、今日の目標はもちろん交通費4万優勝だ。
(*京商カップは優勝チームにのみ交通費が支給される。)
練習走行
予選前の走行は1回きり、たった5分間の練習走行のみ。ここで私は練習走行を全て相方Hiroshiに任せ、5分の間に
A車走行 - B車走行 - その間にA車タイヤ交換 - A車走行
と2台のシャーシと2種類のタイヤを同時に評価しようという画期的かつ大胆であり壮大な立案をした。が、あっさりと却下、結局2台のチェックをするのみとなった。Hiroshiのけち。
そしてHiroshiのドライブで練習走行開始、無線を通していつものフィーリングで走っていることを確認する。2分を過ぎたところでピットイン、マシンチェンジ・・・するはずがスイッチを入れてもサーボが反応しない。よく見るとバッテリーのコネクタが外れている、いや挿し忘れていた。落ち着いてボディーを外しコネクタを挿し直す。・・・がやはり反応が無い。おかしい、ついさっき充電したばかりなのに。
今度はコネクタの向きを間違っていた。接続し直しボディーを装着、コースへ戻った時には残り時間は1分ほど。予定通りとはいかなかったが何とか2台のシャーシをチェックすることができた。
Hiroshiのコメントでは監督車で多少のアンダーを感じるようで、走りやすいとの事からkanki車をメインカーとして使う事に決定。立ち上がりのトラクションを稼ぐためフロントのリバウンドを少し増やし、タイヤは35V+京商イエローで予定通り変更無し。予選はこの仕様で走る。
予選1回目
予選1はHiroshiが担当。
「タイヤの初期グリップを使い切るな」と無線で指示を出し、控えめのウォームアップの後グリッドに付いた。横一列のスタートを切り抜け、トップに立つとピットから安心して眺めていられる安定した走りでそのままゴール!
予選1回目終了時点での結果はなんと暫定ポール。マシンのフィーリングにも満足だったようで、パドックでのHiroshiは
という自信に満ち溢れたコメントを放ってくれた。根拠はどこにあるんだとも思うが、今日のHiroshiはいつになく安心感のある走りをしている。今日はイケる日なのか?
予選2回目
予選2、今度は私の担当。
レーススケジュールが進み路面コンディションは良くなっているが、正午をすぎて気温・路温共に高くなっているようだ。それに合わせたタイヤの変更も考えたが、決勝シードがほぼ確定している今はそこまで狙う必要は無い、決勝レースで使うタイヤを確かめておこうと同じ仕様で走る事に。
今日初めての走行とあって多少緊張しながらウォームアップを開始。1周目を軽く流し、徐々にペースアップ。グリップ感は十分、クイックさは無いものの素直な操縦性だ。次は限界を確かめようと更にペースを上げる。・・・あれ、なんだかグリップが・・・下がってきたような気が・・・ウォームアップで熱ダレって・・・?
そしてスタート、1コーナーは無事に抜けたもののインフィールドで2度のスタック、これでもうタイムの更新は無いと判断。ギリギリまでブレーキを我慢し全開で立ち上がる、限界を探るフルアタックに作戦変更。ところがウォームアップですでにタレ始めていたタイヤはグリップしてくれず、フラフラと不安定な走行で同じミスを繰り返す始末。
予選後にラップタイムを見るとベストは1回目を上回っているのにトータルでは5秒遅れ。どうも自分がイメージする走りよりシャーシの限界が低いところにあるようで、早い話が攻めすぎている。おとなしく走っていればタイムを更新できたものを、2回目で記録を伸ばしたチームも多く、暫定ポールだったフジモデルRは順位を4つ落とす結果に。決勝シードは守ったが5番グリッドからのスタートとなった。
・・・ここで凹み気味の私に相方Hiroshiは
と心強いエールを送ってくれた。しかしどこに根拠が。
決勝レース
いよいよ決勝レース。今回は参加チームが多いためレースは15分間に短縮、スタートドライバーは相方Hiroshi、私は後半を担当。路面・気温共に下がった事は予定通り。
ピット内で見守る中、フラッグが上がりレーススタート。まずは1コーナーを無難にクリア、中段グループながらも安定した走行をしている。が、追い付きはしてもなかなか前に出られない。
ラップタイム自体は速く前車に離される事は無いが、コーナーの手前からアプローチを始め大きくロールしながらコーナリングするスタイルでは、一気に向きを変える車とのバトルでリズムを崩しているようだ。狭いインフィールドと言えど決勝レースともなれば、イン側にできた僅かな隙間にも当たり前のようにノーズをねじ込んでくる。クリアラップなら相手より速いかもしれないが、レースで自分のラインを走れるとは限らない。我慢の走行が続く。
しかし今日のHiroshiは違う。ミスの少ない走りで2位まで上昇、トップを走るワイルドビーストにはラップダウンされたものの相変わらず安定した走りを続け、7分半を走ったところでドライバーチェンジ。
エンジンストールする事もなく給油を終え、慎重にコースインすると予想以上にグリップ感があり、予選の時よりも格段に安定していた。3周ほどでペースを掴み、これならいけるかもしれないと思い始めたところで「トップはフジモデルR」と実況している。これはトラブルか?と考えているとスローダウンしているワイルドビーストと遭遇、やはり何かあったようだ。
その後はバトルらしいバトルもないまま淡々と走り、終盤は2位との差に余裕があったので多少ペースを落として走行、しかし気を抜いたところでクラッシュに巻き込まれ焦る場面もあったが最後は2位に2周差を付けての優勝!やった、本当に勝ったよHiroshi!
久しぶりの優勝
過去5年間京商カップの初戦突破を続けてきたフジモデルR。しかしレースの内容はいつもギリギリ、最後に優勝したのは4年も前になる。
それだけに勝ちたいという気持ちが強かったのだが、今回の優勝は贅沢な話ながら実にあっさりとしたものだった。この半年の間黙々とテストをこなし、セッティングを煮詰め、遠征レースで情報を集めてきた。レースの前にはほとんどの選択を決定し、迷わずそれを実行できた事が結果に繋がったのではないかと思う。
フジモデルRは「成功した」のではなく、「失敗しなかった」だけなのかもしれない。
